チューリップ🌷おばさん

3年のオランダ生活と帰国後の日々

長〜い休暇とその過ごし方

日本の社会や家庭では、「働きもせず遊んでばっかり」、「勉強せずに遊んでばっかり」と言って遊ぶことが罪悪だという空気があると思います。私もしっかりそういう考えが染みついています。また 5 月の10 連休の時のアンケートで「もう少し 短い方がいい」「早く終わってほしい」と 答えた人が結構いたのをテレビで見ました。オランダ人の方にそのことを話したら「信じられない😱!」。オランダ人は「遊ぶために働く」という意識で、長い休みが終わって出勤した人が、開口一番「次の休暇は?」というのだそうです。日本人の私「信じられない!」。


1) 労働時間と有給休暇

オランダの会社で採用が決まると労働時間と有給休暇の交渉になります。労働時 間は個人である程度自由に決めることができて、お給料も労働時間に応じて出るようです。例えば以下のようです。

1日8時間で1週間に5日=40時間

1日7時間で1週間に5日=35時間

1日9時間で1週間に4日=36時間

オランダで例えば5時まで働くということは、5時には職場から離れることです。日本の様に5時まで働いて、それから片づけということはありません。各種職場、病院でさえ4時半以降は電話に出ないのです。また職場でも大学でも金曜日特に金曜日の午後はすっかり週末の休みムードです。季節の良いお天気の良い金曜夕方は早くから人影がまばらと聞きました。
Groningen 大学のキャンパスのすべてのビルは平日夕方 6 時には閉まり、キャンパスには人影がありません。主人が日本の大学で働いていた時、平日 5 時で実験 や研究や会議を終えて帰宅するということはなかったので、「じゃあ、文系の学生さんや先生はいいけれど、実験などしなければならない理系の学生さんや先生はどうしているの?」と聞き返してしまいました。オランダ人の方曰く「8 時間以上 夜遅くまで働いても、疲れて思考できないし効率が悪い」、「その時間で収まるように計画を立てる」そうです。
2016 年度ノーベル化学賞を受賞された Bernard Lucas Feringa 教授は Groningen 大学の研究者です。私はその受賞の知らせを Groningenで聞いて、ますます長時間働く日本企業や大学と、きっちり7~ 8時間労働で結果を出すオランダの違いは何?と考え込んでしまいました。

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有給休暇は年間に 40~50 日が平均の様でした。夏のバカンス先が一番の話題というオランダでは、オランダ人は有給休暇を誰にも遠慮せず、自分で決めて全部消化します。4週間も5週間も職場から離れて休暇後、元の職場にすっと戻れると いう社会システムに驚きます。


2) 休暇の過ごし方

日本人は休暇で旅行に行くというと、旅先で目いっぱい観光したりお土産を買ったりして楽しむということだと思います。 でもオランダ人は旅に行くというと一ヶ所に滞在して、のんびり散歩したり、日光浴をしたり、泳いだりしてゆっくりと時間を過ごすことであまり観光をしません。また全員が同一行動をする団体行動のツアーを好みません。オランダ人の質問はといえば「日本人はどうして、団体旅行が好きなの?」「どうして、そんなに色々な観光地を見たいの?」どうして🤔???