チューリップ🌷おばさん

3年のオランダ生活と帰国後の日々

オランダ版 個人の幸せと子供の教育

国連が毎年発表している、各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を評価してもらった調査に加えて、GNP、社会的支援、自由度、寛大さ、平均余命といった要素を基に幸福度を計るとされている 「世界幸福度ランキング」にオランダは常にトップ 10 に入り、2019 年度も北欧の国々に次いで堂々の第 5 位と発表されま した。

この国では生きる上で、何より第1に「個 人の楽しみ・幸せ」がきます。徹底した個人主義です。日本では個人よりも周りの方達との和を重んじて協調することが求められ、我慢したり他人の気持ちを思いやって暮らしたりするのとは正反対です。 日本人を良く知っているオランダ人学生の一人が「オランダ人は I(私)でだが、 日本人は We(私たち)で考え、語り、行動する」と言っていました。


1) 「自分の幸せ」comes first!

オランダ人の方は全てのことについて、 今自分が幸せかどうかが判断基準となります。例えば、結婚生活のパートナーとの関係において、あるいは仕事において。引いては安楽死を容認する考えにおいても...。


2) 「窓際のとっとちゃん」

オランダの幼稚園や一部学校でも子供は登園/登校したら、自分のやりたいこと をします。日本の幼稚園では、「はい、今 から歌いましょう!」「お絵かきしましょ う!」のように同じ時間帯に同じことを することが求められます。それを聞いたオランダ人学生は信じられないと言った感じで「皆が同じことをしたいなんて考えられない。じゃあ、やりたくない子はどうするの?」という質問が返ってきてびっくりしました。オランダの一部の幼稚園や学校ではある程度の範囲ながら、その日に自分でしようと思うことをするようです。私は黒柳徹子さんの「窓際のとっとちゃん」 のともえ学園を思い出しました。

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ミッフィはオランダのユトレヒト生まれ。世界中の子供・大人の人気者!

3)教育とは何?

オランダの学校では、日本の様に教師から学生への一方的な指導を受け身で学び、 自分で考える力は育ち難い教育ではなく、 学生が自発的に学び、自分で考える力を身に着けることが教育と捉えられています。日本ではたくさん暗記して、テストでいい点を取ることが優秀な学生となりますが、オランダでは暗記は評価されませ ん。私の学生さんのガールフレンドが韓国の済州島国際学園で英語の先生をなさっていましたが、彼女がオランダと韓国などの東アジアの国々との教育の基本の違いに驚いていたと話してくれました。


4) 勝ち取ってこそ!

これは国際結婚している女性がわが子について話してくれたことです。オランダのの幼稚園では、遠慮や譲り合うことは評価されず、欲しいものは奪い合ってでも取った子が褒められるのだそうです。「欲しいものを自分で手に入れてこそ、生きて行ける」と先生がおっしゃるそうです。そうしたオランダ社会で育った子が日本に里帰りし、お母さんのお友達の子供さん達と遊ぶと非常に驚かれ、避けられるそうです。

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公園のあらゆるところに一面咲き乱れる、白・黄色・紫色のクロッカス